1シーズンにほんの数粒しか採れない、猛烈に美味しい幻のいちごがあるのです。
確率にしたら多分10,000粒分の1粒くらいになるのではないかと思います。
そのいちごがコレです↓
いっけん美味しそうには見えない小さな粒のいちごなのですが、異常なほどの糖度があります。
いちごの形は受粉の出来によって決まります。
ミツバチやクロマルハナバチなどの昆虫によって花粉が運ばれる事で、あの逆三角形のようなきれいないちご形になるのですが、受粉が上手くいかないと歪な形になってしまいます。
幻のいちごは、受粉が上手くいかなかったいちごの形をしているので規格外のため、選別時にはじかれてしまい市場には出荷されません。
子供の頃、父親に「いちごは売り物だから食べてはいけない」と教育された私が唯一口にすることが出来たのが、規格外ではじかれたいちごでした。
そのなかに極まれにこのいちごがありました。まさに幻でした。
いちご狩りでも、お客さんはきれいな形のいちごを狙いますので、たとえ幻のいちごがあったとしても見向きもされないでしょう。
なぜこの形のいちごが猛烈に甘いのかはわかりません。
先日、高設栽培の苗の手入れをしているとき一粒見つけたので、食べてみるとまさに幻のいちごでした。
土耕栽培でだけ採れるのかと思っていましたが、高設栽培でもなんらかの条件がそろう事により幻のいちごが採れるという事がわかりました。
これからいちご狩りにいらしていただくお客様に、是非ともこの幻のいちご探しをして楽しんでいただきたいと思います。
幻のいちごの特徴
・粒はあまり大きくありません
・ヘタの下が伸びて細長い形をしています
形的には三角というよりひし形に近い形です
・粒の上から下まで真っ赤に熟しています
確かにいちご狩りに来て、これは選ばないだろうという形状。
正直いって、受粉不良で細長くなってしまったいちごと幻のいちごの区別はいちご農家でも困難で間違える事があります(^-^;